OSを選んでいこう(導入編)

この文書ではとりあえずまず実用になるレベルまで環境を整えることを最優先するので、「OSってなんぞ?」という質問はスルーします。後で説明する記事追加するのでそれまで待っててね。

前回の記事で「結局Linuxってことになりそう」ってなりました。でもLinuxって「ディストリビューション」っていう亜種が多いんですよね。

「ディストリビューションってなんぞ?」という問いまでスルーするとさすがに不親切がすぎるので、ちょっと説明します。

「Linux」という分類と同レベルに位置するのは、「Windows」とか「MacOS」です。動物で言うと「ネコ科」とか「イヌ科」とかに相当します。

「ディストリビューション」はそれよりも下位に位置する分類です。「ネコ科」の中の「トラ」とか「ライオン」とかに相当します。

トラとライオンは交配可能で子孫を作れます。それと似たようなもんでディストリビューションが違っていても、他のOSよりは血が濃い関係になるので、まったく同じアプリが動きます(例外も割と多い気がしますが)。

そうなるのは、Linuxカーネルという、OSの中核部分が共通だからです。Linuxディストリビューションは、共通のカーネルの上に、複数のプログラムをグラフィカルな環境の上で動かす「デスクトップ環境」を乗せ、その上にユーザーがよく使いそうなツールを、使いやすいように並べて作られます。

Linuxカーネルが共通である以上、このレベルでの動作速度は同じです。ですがディストリビューションごとにアプリケーションの動作速度は異なると言われます。そうなるのは、「デスクトップ環境」が違っているせいです。

というわけで「軽いLinuxを選ぶ」というのは、「軽いデスクトップ環境を選ぶ」のとほぼイコールとなります。

現在、「軽い」と言われているデスクトップ環境にはxfceとかLXDEとか呼ばれるものなどがあります。というわけで、基本的にはこれらを使ったディストリビューションを選べばいい、ということになりまSね。

ただ、日本人の場合それだけではちょっと不足かなとも思えるのです。

基本的にLinuxのシステムは英語で構築されています。英語でない場合もあるのですがそれでも横文字言語で、日本語前提となっているものはあまりありません。

というわけで、基本英語のところに日本語のカバーをかぶせて、日本人に使えるように整えるわけですが、このカバーの出来がディストリビューションごとに異なるのです。

概して「軽い」と言われるものはこの日本語のカバーのたてつけが不完全で、メニューなどにぽこぽこと英語が混じってきます。

メニューが英語であろうが慣れてしまえばどうということはないのですが、PCそのものに苦手意識を持っている人は、ここで引いてしまいますよね。

だから、自分で使うならともかく、人に使ってもらうべく紹介する場合には、できるだけ画面が日本語で埋め尽くされるようなものを選ぶべきだと思うのです。

次回は、これらの基準を元に、実際に試してみたディストリビューションを紹介していこうと思います。