OSを選んでいこう(実践編その3)

Linuxもだいぶ使いやすくなったというおっさんの回顧談

その当時は何をやるにしても設定用のテキストファイルをがりがり編集する必要がありました。今のLinuxはインストールすると何事もなかったかのようにグラフィカルなデスクトップが展開しますが、当時はがりごりとX-windowシステムをインストールし、コマンドラインから「startx」と打ち込まないと動かなかったのです。でもって解像度を変更するのがこれまた大変でした。

中の人はポンコツではありますが、低レベルのLinux歴は結構古かったりします。1990年代に、その当時でも粗大ゴミに近かったジャンクノートパソコンを買い込み、Linuxをインストールして「わー動いた」ってやってたんですね。

レベルはその当時からほとんど進化していませんが、「困ったら設定ファイルを直接編集しろ」ということが自然と染み付いている人間なので、その言うことを信じ込んでしまうと不幸になる可能性があります。まずはその点断っておく必要があるかと。

Q4OS~考えてみたら若年者はWindowsXPを知らない~

「まくら」はそのへんにしておいて、今回はQ4OSというのを扱います。

これは、見た目がWindowsによく似てる、ということを売りにしているLinuxです。Windows以外を使ったことがないユーザーでも、それほど不便を感じずに移行できるということになっています。

XPというか2000というか…Windowsアプリのアイコンがあるのでますます区別は難しくなってます

確かに、Youtube見てワープロとスプレッドシートをちょっと使う、という程度の使い方なら、ほぼ違和感を感じずに移行できるでしょう。あらかじめ用意されているワープロ・スプレッドシートが「ワードエクセル」ではなく、おおまかな互換性はあるけどちょっと違うリブレオフィスという代物なので、そこでちょっとつっかえるようかな、という感じです。もっとも、リブレオフィスはWindows用もあり、「ワードエクセル」を買う金がない、あるいはもったいないと思うユーザーはWindows上でもこっちを使っている可能性が高いのですが。

とまあ、なんかいいことづくめのようですが、ここではたと気づきます。若者のPC離れというイヤな言葉が流行ってからはや数年。はたして見た目がWindowsに似てるからといってそれでよろこぶ小中学生がいるんだろうかと。しかも、「似てる」のは主にWindowsXPなんですよ。XPのデスクトップ画面なんて、見たことない子供がほとんどじゃないかなとか。

基本的にこれ、XPが入ってたPCを、その操作性を変えずに使い続けるためのもんじゃないか(というか開発側がそう明言してるような)というわけで、ここでメインテーマに扱っている「貧乏人が元手なしにコンテンツ作者に成り上がる」という目的とは微妙にズレています。いや変な目標掲げたこっちの方が悪いわけなんですけど。

Linux関係者はお絵描きが苦手という気がしないでもない(偏見)

あとで本格的に語りますが、このブログで扱っている目的から見たLinuxの弱点は「ほどほどのお絵描きソフトが少ない」というあたりにあります。

Linuxでお絵描きというとすぐに出てくるのが「the gimp」というソフトですが、これは言うならば超高機能のぬり絵ソフトであり、写真補正ソフトです。線画を描くのはあまり得意ではありません。

gimpの影に隠れてあまり目立たないのですが、kritaというソフトがあります。これは線画中心のお絵描きにも対応できるので、結構使える。でも実用的なのってこれぐらいしかないんですよ。

というわけで中の人は、Windows環境で使い慣れていたメディバンペイントを、WineというLinux上でWindowsアプリを動かすことのできるシステムを経由してインストールしてしまったわけです。Wine上ではちゃんと動いてくれないWindowsアプリも多いんですが、Q4OS上ではちゃんと動きました。外見がWindowsに似ているだけじゃなく、Wineもそこそこ安定しているようなので、そっち狙いなら悪くない選択かも知れません。

追記:とか言ってたらMyPaintがレイヤー機能対応でパスで曲線を引けるということを発見。一気に中の人の中で「使えるソフト認定」されましたとさ。